ニューロマンサー (ハヤカワ文庫SF)

その頭上に浮かぶネオン・サインは、巨大な大文字ゴシック体で、
“この先、狂気”と輝いていたようだ。
−−「ガーンズバック連続体」クローム襲撃/W・ギブスン

サイバーパンクはこの一言で要約できる。
この先、狂気。
散る桜、残る散る桜も散る桜。
狂気の宴は散るさくら。残るさくらも、散るさくら。
スプロール三部作の幕開けとなるこの作品。

港の空の色は、空きチャンネルに合わせたTVの色だった。

ネオ千葉シティの憂愁<ブルーズ>を映したそこから始まるこの作品、
スタイリッシュで疾走感に溢れる文体が素敵。
やっぱりギブスンは黒丸さんじゃないとダメです。
浅倉氏訳の「あいどる」
あいどる
大変読みやすいんですが、なんかやっぱ物足りない。
読みづらいのは承知の上で、黒丸訳を望む。
しかしホサカは万能すぎないか。どうなんだギブスン。